まさか、こんな「ギャグ漫画」だとは思わなかった。
でも、患者と患者の家族から見た(感じた)「うつ病」のことをリアルに記録していることに関してはぴか一だ。
「うつ病」の本は、たいてい精神科の専門医である「治す側の人」が書いた本が多い。
そんな中で、旦那がうつ病(それもかなりの重症)になったエピソードが満載されている。
時には、うつ病を持病に持っている僕にとっては「辛い」表現も出てくるが、それも、うつ病に対する家族の反応の1つとして確かだ。
この本で「うつ病を治す方法」は手に入らないが、「うつ病のホントのところ」がよくわかる。
うつ病の患者さん自身も、家族の人も、この漫画を読んで、「自分だけではないんだ」と思えるところが、この本の素晴らしさだ。
僕は「わかる。わかる。そのとおりなんだよね」と患者視線で読んだが、家族のこと(特に妻)も、この本を読んで「僕はあまり妻のことを考えていなかったな」と感じた。
うつ病の時には、他の人のことなんか、考える余裕がないからね。
でも、そういうことを分からせてくれた、このうつ病に関する「ギャグ漫画」は凡百の専門書よりも役立った。
配偶者の、家族の愛が、うつ病を救うんだよね。
蛇足だが、精神医学会の重鎮で我が家の娘の友人のお父さんである野村総一郎先生がこの漫画の解説を書いていたことには驚いた。
それだけ、ただの鬱病の漫画ではない、ということなんだけれどね。
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